なっからキレイになったんべ?
こんにちは!
ここのところ食べ過ぎなしゃちょーです。
かかりつけ医の先生に「来月は血液検査ね」と言われているのに・・・・・マズイ・・・・・
今朝、お金をおろしに近所のスーパーのATMへ行くと、店先に「刃物研ぎ」の看板。
ひょいと覗き込むと、「高崎市シルバー人材センター」と書かれた看板もあり、「あ、たまに見かけるヤツね。そういえばキッチンの包丁と植木ばさみが2つほど切れ味が悪くなっていたんだ」と思い出し、値段をチェックすると思った以上にお手頃価格。
流石シルバー人材センター!
いいタイミングで手が空いたと思われる人生の先輩に「植木用のはさみもイケますか?」と聞くと、「あい、出来るよ」と小気味よく返してくれたので、いったん家に帰り、家族にそのことを話すと「あ、今回はパスで」とつれない返事。
「いいもんね、自分のだけ切れるようにしてもらっちゃうもんね」とはさみをもって再びスーパーへ行き、「小太りの中年男性が刃物を持っている!」と通報されないように細心注意を払いながら「これ、2つお願いします」とお願いし、お代を支払って帰ろうとすると「1時間くらいでできるかんね、取りに来てくんないね」と恐らくかなりのキャリアであろうネイティブな群馬弁でお見送りされました。
実は刃物研ぎにお願いするというのはワタシの記憶になく、かなり興奮して時間を過ごし、ワクワクしながら引取に行くと、先輩は「あ、出来てるよ、ほれ、なっからキレイになったんべ」とこれまた素晴らしい群馬弁。
仕上がりを見せて頂くと・・・・・なっからキレイになってるぅ!
正直ちょっと興奮しましたね。
先輩にも「おおお、スゲー」と言ってしまいました。シツレイシマシタ。
ワタシのそのリアクションに先輩を気を良くしたのか、もともとサービス精神が多製の方なのかは不明ですが再度、「な?なっからキレイになったんべ?」とニコニコ顔。
興奮冷めやらぬワタシ、刃物に対する知識0なので、「普段のお手入れってどうしたらいいんですか?」と質問までしちゃいました。
「普段?使い終わったらさ、どんなキタネー布でもいいんで、乾いた布さね、乾いた布で拭いてやるだけでいいんさね、ただ、錆びさせねぇようにしてやればいい。切れなくなっちまったら研げば良いんだけど、錆はいけねぇ、錆は鉄の中に入るからどーしょもねぇんさ、錆はいけねぇ、切れなくなったらまた持って来ない。ただ錆はいけねぇよ」と錆に対して並々ならぬ思いがあるかの如く教えてくださいました。
事務所へ帰り、夏場に蝶の幼虫に食べられ、葉っぱの無くなった枝を1本ちょきりと切ってみると、以前の切れ味がウソのよう。
乾いた布で拭いて錆びないようにしてから仕舞いました。
どこの自治体にもあるかと思われるシルバー人材センター。
こういうところではセカンドキャリアを積む方々というのは、前職もそれに関連した職業に従事していたというのをどこかで聞いたことがあります。
例えば当社も利用させて頂いているのですが、植木の剪定をシルバー人材センターで受け持つ方の前職は植木屋さんと言ったもの。
じゃー今回の刃物研ぎの先輩は?
研屋さんというのは日本刀業界にいるというのはテレビで観たことがある。
ええ?そんなに多くは居ないでしょ?
まぁ、そこは話の本題ではないので、さておき、今日はさみ研ぎをお願いした人生の先輩。
いい顔というか楽しそうにお仕事をなさっていたようにお見受けしました。
恐らく永くその類のお仕事に従事されて、一度リタイアをし、セカンドキャリアとしてシルバー人材センターへ登録し、半分ボランティアのようにお仕事をなさっているんだろうと推測しますと、人のためになるようなスキルを持っているということ、もう一つはシルバー人材センターという集団に属し、一度リタイアしたにもかかわらず、社会とつながりを持ち、生きていくというのにすごくあこがれを感じました。
ワタシにはそういうスキルはあるのだろうか?
今日お世話になった先輩、市内のスーパーで定期的に巡回しているのでしょうか?
あの笑顔で「な、なっからキレイになったんべ?」って言ってもらいたい。
その時まで錆びさせないようにしないと・・・・錆びさせちゃうと「錆はいけねぇ」と言われてしまう。